大阪市立美術館 [6番]
西国art33巡礼の第六番は、天王寺公園の中に在る「大阪市立美術館」。
なんだか今更、改まって訪問するのも気恥ずかしいくらい、お邪魔している場所ですが、
いつもの通り、地下鉄天王寺駅から公園脇の小路を美術館の横っ面を眺めながら歩い
て行くと、帝冠様式の趣のあるモダニズム建築「大阪市立美術館」正面が現れます。
階段を上って荘厳な雰囲気の本館を見上げながら正面玄関から館内へ。今回はゆっくり
建物を見たかったので、特別展の期間は避けて常設展の日にしたのが幸いし、館内には
数組のお客さんがいるだけ、中央ホールのシャンデリアを眺め、重厚な大理石の階段を
踏みしめながら2階の陳列室に展示してある、若冲の屏風や経典、白隠、仙厓、良寛の
禅画や書をじっくりと拝見。
展示を見終わった後は、本館の裏手にある庭園「慶沢園」を散策、ここは住友家の本邸
があった所で美術館建設を条件に庭園とともに大阪市に寄贈したと言う事です。
庭園を一周し、帰りには平成4年に増築された地下展覧会室を抜け美術館を後にすると、
目の前には通天閣がそびえ立ち、傍らの天王寺動物園からは子供らの楽しげな声、それ
に誘われるように、新世界の方へ足を運ぶと、美術館とは打って変わった喧騒、新世界も
昔の怪しげな雰囲気は影を潜めて、昨今は、串カツのフードテーマパーク状態、観光客が
行き交う、ある意味面白みの無い場所を尻目に恵美須町の駅へ。
設計は、モダニズム建築の伊藤正文氏と海上静一氏が担当した1936年の作品です。
★施設
場所:大阪市天王寺区茶臼山町1番82号
開館時間:9:30~17:00(ただし、入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日
観覧科:一般:300円
http://www.city.osaka.lg.jp/museum/
★備考
阿部氏・田万氏・山口氏など大阪の政財界の方々が寄贈した日本・中国の絵画・
彫刻・書・工芸品のコレクションを中心に約8000点の作品を収蔵。
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