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大阪府立狭山池博物館 [5番]

西国art33巡礼の第五番は、大阪の南、狭山池のほとりに在る「大阪府立狭山池博物館」

地下鉄天下茶屋駅から南海高野線に乗り継ぎ揺られることしばし、到着した大阪狭山市駅
は、閑散として人影もまばら、小さな改札を出ると博物館の案内板が目に入り、地図を頼り
に路地を歩いていると目の前に狭山池の土手が現れ、土手の上を進むと、目的の「大阪府
立狭山池博物館」の建物が見えてきます。

安藤忠雄氏設計のコンクリートの建造物は、上部に浅い池、中央下部にも水庭が設けられ
壁のように水が流れ落ちており、その水の壁の裏を歩いて館内入口のある円形のコート部
分に進み、スロープを上がりコート中央付近までせり出した入口の軒先を見上げ館内へ。

先ず目に飛び込んできたのは、巨大なマーブル模様の土の塊、興味深く眺めていると館内
案内のボランティアの方が声をかけてくれたので、詳細な説明を聞きしながら案内をしてもら
いました。その説明によると、展示された土の塊は、隣接する狭山池の堤を輪切りし2年かけ
て樹脂で凝固させたものだという事。マーブル模様に見えるのは、始めに作られた飛鳥時代
の堤を奈良時代の行基和尚、鎌倉時代の重源和尚、江戸時代の片桐且元が改修しながら
徐々に高く丈夫にしていった後だそうで、その後も明治、大正、昭和、平成と改修が繰り返さ
れ現在の狭山池の姿になったそうです。
堤の下を通してあった飛鳥時代と江戸時代の取水口(東樋)も、そのままの状態で堤の輪切
りの下部に展示してあり、飛鳥時代の丸太をくり貫いた土管の様な取水口も木組みで作った
江戸時代の取水口も驚くほど原型をとどめており、昔の技術の高さに感心させられました。
建物に興味があって訪れた博物館でしたが、親切なボランティアの方のお陰で展示物につい
て興味深い話が聞けて非常に楽しい見学ができました。

館内を堪能した後、しばらく写真を撮り、屋上ガーデン部分ある喫茶スペース「cafeteria un
deux」に立ち寄ったんですが、ここは“ワークくみのき”方々が働いていらしいて、丁寧で気持
ちの良い接客とアマレロと言う美味しいコーヒーをいただき、ホッと一息ついて、博物館を後に
した次第です。

設計は、大阪生まれで国内外現在最も活躍している建築家の一人、安藤忠雄氏が担当した
2001年の作品です。

★施設
場所:大阪府大阪狭山市池尻中2丁目
開館時間:10:0~17:00(ただし、入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日
観覧科:無料
http://www.sayamaikehaku.osakasayama.osaka.jp/
★備考
7世紀始め飛鳥時代に造られた日本最古のダム式ため池である狭山池の堤を輪切りにした
土木遺産を、そのままの形状で保存している。

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